変革をもたらす力
世界中の血液センターが直面する激しい変化の時代
医療改革、業界統合、患者さんの血液管理、ドナー数の減少、規制の強化、価格の圧縮、さらに、病原体が次々と出現して新たな地域へと広がっていく脅威については、言うまでもありません。
こうした変化は、血液の需要と供給に変動をもたらします。この課題にどのように立ち向かうかが、血液センターの将来的な発展に影響を及ぼします。
需要のコントロール
かつては、先進市場でも発展途上市場でも、人口の増加と高齢化、医療インフラの改善、医学の発展に伴い、血液需要が着実に増加していました。
現在、世界保健機関(WHO)は、発展途上市場の重要な課題として、特に小児および母体の健康に関して血液の安全性向上と血液および血液成分の安定供給の確保を目標に掲げています。こうした市場の血液センターは、必要な血液成分を収集する方法を見つけ、目の前にいるドナーとなる人々への働きかけ方を改善する必要があります。さらに、輸血によって感染する疾患のリスクを減らしながら、結果的に血液不足につながり費用もかさむ感染血液の廃棄も減少させなければなりません。
先進市場では、高度な外科手術と患者中心の輸血医療の取り組みにより、実施される輸血の数が大幅に減少しています。米国だけでも、採取した全血および赤血球の単位数は 2011 年の 1,570 万から 2015 年には約 1,250 万になり、わずか数年間で 20% の減少を示しました。1、2 この様な地域の血液センターは、コスト管理、適切なドナーからの適切な成分の採取、コスト削減のための集約、継続的な成長のための多様化といった課題に直面しています。
製品
*マークの付いた製品は、テルモ株式会社の医療関係者向けウェブサイト「テルモメディカルナビ」にてご紹介しています。
技術がもたらす価値
データの力
運用の監視も、効率性の最大化に役立つツールです。多くの血液センターでは大量のデータを収集していますが、そのデータを最大限に活用しているケースはほんのわずかしかありません。適切なソフトウェアを使用することで、データを収集してレポートを実行し、十分な情報に基づいてリアルタイムに複数の場所で意思決定を行うことができます。
採取から処理まで、血液センターの機器に対応したソフトウェアは、意思決定を迅速化し、効率化を実現するうえで非常に重要な役割を担います。この業界は、包括的に統合された強力な最新ソフトウェアの提供により、今や他の業界に追いつこうとしています。
TOMEs(Terumo Operational Medical Equipment Software)は、増え続ける機器との接続が可能なテルモBCTのソリューションで、血液センターにこのような包括的機能を提供するソフトウェアです。このシステムを採用した海外の血液センターは、すでにその利点を享受しています。
その他のソフトウェアソリューションを使用すると、血液センターはパフォーマンスをベンチマークし、目標に対する進捗状況を追跡できます。その結果、説明責任を果たして機器の性能を監視するとともに、機器の潜在的な問題をリモートで特定して解決できるため、時間とコストを節約できます。
血液センターソリューション製品・サービスに関するお問い合わせ
免責事項と注意事項
- Whitaker, B. and K. Haass, "Results From The 2015 Blood Surveys." 2016 AABB Annual Meeting. Orlando, Florida. 24 October 2016. Presentation.
- Chung KW, Basavaraju SV, Mu Y, et al. Declining blood collection and utilization in the United States. Transfusion. 2016;56(9):2184-2192.